前回の記事では、検索エンジンにとって「リンク」は関連する他のページを知るための重要な手段である上に、例えばあるページと別のページを比較したときにページ内のリンク数の違いでどちらかのページがより有用であるという判断をする材料にもなるということをお伝えしました。今回もこのリンクについて話を続けます。
ページ内リンクについて
ソースコード上の代表的なタグである"<a href="https://~">他のページへのリンク</a>"で表されるリンクがあることによって検索エンジンは関連する他のページを知ることができるということは前回にお話ししました。
しかし、突っ込んで述べるとリンクは他のページへのリンクを示すものだけではありません。ご存知のように同じページ内の特定の部分を示すこともできます。
タグで表すと
<a href="https://example.com/example.html#〜"></a>
となります。
(同じページ内の場合は<a href="#〜"></a>と書き表されることもあります。)
注目すべきは#〜の部分です。あらかじめページ内のタグにid名をつけておくと、上記のリンクをクリックすると同じページ内のid名のあるタグの部分にページが遷移するという動きがブラウザ上で行われます。これは「ページ内リンク」と呼ばれています。
ページ内リンクの効果
ページ内リンクの効果については、訪問者にとっては気になった単語にリンクが設定されていればページを全部読み進まなくても関連する記述の部分にすぐに辿り着くことができるといった点が基本的な働きとしてあげられます。この働きはユーザビリティという観点から見てプラスであり、ユーザビリティが高いページは検索エンジンからの評価が高くなる可能性があります。つまりこれは立派なインナーSEO対策の1つになると言えます。
さらに言えばページ内リンクがあることで同じページ内であっても関連する部分を「明確に」検索エンジンは知ることができます。このシリーズの最初で触れた文章構造からページ内の内容を知るクローラーの動きに加えてリンクをたどるクローラーからの情報が加われば、1つのページの中の内容を検索エンジンは「短時間でより詳しく」知ることができることは十分期待できます。これはひいてはそのページの表示順位が高くなる可能性を期待できるものであるということは今までこのブログを読んでいただいている方には想像が容易かと思います。
ページ内リンクの設置は既存ページの改修のうちでも比較的容易な作業ですので、ぜひ検討いただくことをお勧めします。
次回に続きます。