インターネットで告知する必要はありますか?(その2)

前回は世代という観点からインターネットに対する感覚の違いのお話をしました。今回はデジタル機器に対する感覚のお話です。

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デジタル機器の使いこなし

インターネットに対する感覚の違いという話に深い関わりがあるのは、おそらくデジタル機器 - 今の代表格はスマートフォンでしょう - に対する親しみ度合い・使いこなしの度合いの違い、があります。

ステレオタイプな言い方をするならば、現状は若年層はまんべんなく親しみ度合いが高く、ほとんどの人がある一定以上の水準で使いこなしているといえるでしょう。しかし年齢が上がれば上がるほど度合い・使いこなしの度合いは個人個人で大きく異なっているようです。具体的には、パソコン通信(インターネット普及の前段階)の時代に関心を持って関わっていたような人は年齢を重ねていても当たり前に使いこなしています。しかし、特にそういった関心を持たず極端に言えばデジタル機器に興味はないものの仕事で会社から支給されたので仕方なく使い始めたというような人であれば使いこなしに苦手意識を持っていて、あまり活用していない話もよく聞くところです。

 

つまり、若年層にはほぼいきわたっていて大体皆同じレベルで使いこなしているけれど中年以上の世代ではレベルはバラバラと言えそうです。言い換えると、告知する側に立つとインターネットを使った告知は上の世代になるにつれて個人個人で効果が異なる、つまり平たく言えば若年層への効果は予想しやすく上の世代になればなるほどばらつきが出て予想しずらくなると言えます。

ターゲットを考えましょう

今まで述べたことをもとに考えると、自分が伝えたい内容がどんな人々をターゲットとしているかまず考える→その結果インターネットを利用した方が効果があると判断できたら利用を考える、という2つの段階を意識した方が良いと思います。

例えばそのターゲットが若い世代でありスマホ等の機器の使いこなしに親しんでいる人々であれば利用は効果的でしょう。しかし、ターゲットが高齢者でなおかつニッチな内容であるとすればインターネットを活用してみてもあまり効果は期待できないことが出てくるかもしれません。

 

このようなことは、企業の商品開発などの際にはマーケティングの基礎的な事柄ということもあり、十分に検討することは当然とされています。しかしWebの世界ではどういうわけか不十分あるいは見切り発車で進めてしまうことも良く見られます。勢いで行って結果オーライということもあるのでダメだとまでは言いません。しかし最初の第一歩でつまずいてしまうとそれを修正することは現実的にはなかなかうまくいかず思ったような成果が上がらない結果に終わることが多いようです。将来のより良い発展のため、最初の一歩を踏み出す時は足元を十分に見つめてみましょう。