ホームページと実利(その2)

LPとは何か?

前回に引き続いて「LPとは何か?」ということについて述べます。

 

LP自体は「Landing Page(ランディング・ページ)」の単語の頭文字をとった略称です。

 

この言葉は厳密に突き詰めると内容が広範囲に渡るため、細部は省略して概要を理解するのに必要な部分だけおおざっぱに述べてみたいと思います。

 

私感ですが、最近Web制作の現場ではLPという言葉だいぶ浸透してきたように見えます。

もともとこの言葉はリスティング広告(検索エンジンの検索結果を表示するページでページ上部や横に検索結果以外の広告用の文字のリンクが貼り付けてあるあれです)の運用の現場でよく使われる言葉だったと思います。またWeb解析を手がけている方であれば他のWebサイトからの訪問者が一番最初に辿り着いたWebページということでピンとくる方が多かったと思います。しかし近年一般化して、少し広い意味で制作やマーケティングの現場でも良く使われるようになってきたみたいですね。

 

今は広義での、次のような意味でつかわれることが多いようです。

「Webサイトの中で運用者が、最終的に訪問者に読んでもらいたいと考えているページ」

 

これだけではピンとこないと思うので一例を述べると...

あなたがある商品を販売するWebサイトを運用していたとします。検索エンジンで訪問者がある単語を検索すると、あなたのWebサイトが検索結果の1位に表示されました。訪問者はこれをクリックしてあなたのWebサイトを訪問します。Webサイトの中で訪問者は興味を引くページを閲覧します。何ページか渡り歩いた後に商品の販売ページ(商品の説明と、サイト上で商品が購入するため購買ボタンがあるよく見かけるタイプのページです)にたどり着きました。訪問者はその商品を気に入って販売ページのボタンをぽちっとクリックして商品を購入しました...。

 

この例に即して言いますと商品を購買するためのボタンがある販売ページがLPになります。

商品が売れるということがあなたの最終目的であり、これを具体的に実現してくれるのが販売ページです。いろいろWebサイトのコンテンツを楽しんでもらった後訪問者が商品ページに辿り着いてもらうことが運用者であるあなたの最大の希望、というわけです。

 

もちろんこれは一例にしかすぎず、「商品の購入」の部分がイベントへの申し込みであったり問い合わせをいただくことであったりと、Webサイトごとに異なります。また「お知らせができれば良い(読んでもらえれば良い)」といった広い目的である場合もあるでしょう。

 

しかし現実的には、意外とこのLPの位置付けがあやふやな場合が多いと思います。さらに、起点がはっきりしないまま効果を上げようと考えて、インターネット上の広告を出したりSNSで告知したりする施策を追加するという場面も見られますが、費用対効果の面から正直もったいないなと思うことが多いです。

 

繰り返しになりますがまず運用者自身が、「最終的に訪問者に読んでもらいたいと考えているページ」を定めることが効果を上げていくための起点です。なるべく具体的に定めてみましょう。

これが決まるとWebサイトそのものの効果を向上させやすくなるばかりでなく、将来インターネット広告やSNS運用を手掛けた場合の効果も上げやすくなります。